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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

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始めの一歩

「ねぇねぇ、始めの一歩は3人でしようよ」
「は?」
「え」

あと数歩でカノコタウンを出るという場所で、ベルがそう切り出した。
チェレンとレイは最初こそ驚いたものの、ベルのそれを聞き入れ共に始めの一歩を踏み出す。

「あ、そうだ。誰が一番ポケモンを捕まえられるか競争しない?」
「それはいいね。図鑑も埋まるし博士の役に立てる」

またもやベルの提案にレイたちは頷いて。
チェレンとベルは「またあとで」と言い置いて先に進んでしまった。

「・・・・・・」

先に行く2人を見送ったレイはしばらく無言で何かを考え込むと、おもむろに腰に装着したモンスターボールへと手を伸ばす。
そのままボールからダリアを出すとゆっくりと歩き出した。

『・・・・・・あの?』
「ほら。行くよ、ダリア」

ボールから出たまま立ち止まっているダリアを振り返り、レイは優しく言う。
1人で行くより一緒に行こうと言ってくれたレイにダリアは頬を染め、ちいさく「はい」と呟いた。

◆◇◆◇◆

「あれ?レイってばポケモン連れ歩いてるの?」

あのあとカラクサタウンで合流したレイとベル。
ベルはレイの後ろについて歩くダリアの姿を見て疑問を声にする。

「そ。一緒に旅したほうが楽しいだろ」
「ふーん」

レイの言葉にベルは興味津々の様子でダリアを覗き込み返事を返していた。
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