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古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。
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「!?」
『レイ!』
電気石の洞窟に入り歩みを進めていると、見慣れてきた姿があった。
レイは嫌だなぁと思いつつも次の街へ行くには彼を通り過ぎなければならず、仕方なしに彼へと近づく。
その時だった。
見知らぬ人物2人がレイの前後に降り立つ。
どこからともなく現れたその人物たちはレイを前後から挟み込むと無言で見下ろしてきた。
「・・・・・・・・・」
「あ、あの・・・?」
「・・・・・・来い」
「へ?」
短くそれを言うと両脇を固め奥に居る彼、Nの前へと連れて行かれる。
「・・・・・・・・・」
「N様、連れてきました」
「・・・ありがとう」
Nのその言葉を聞き見知らぬ2人は現れた時と同様何の前触れもなく姿を消す。
「今の連中はダークトリニティ」
「ダーク…トリニティ?」
「そうだ。ゲーチスの集めたプラズマ団の連中だよ」
どう考えてもお前の仲間だろうとは口にしなかった。
どうせ言っても聞いてはいないだろうから。
「ちなみにこの洞窟の入り口にデンチュラの巣を用意したのも彼ららしいね」
「・・・・・・(やっぱりあれもあいつらか!)」
ヤーコンの言っていた不自然さとダークトリニティの姿になんとなくは察していたが。
またもやビンゴか。
「それにしても、この洞窟いいよね」
「何を言い出すんだキミは」
「だって、電気を表すのは数式。そしてポケモンとの繋がり。・・・・・・人が居なければボクの理想の場所だ」
「数式バカ・・・」
「酷いなぁ」
そういえば度々数式がどうのと言っていたなと思い出し呟いてみれば、その言葉を聞き取ったNは言いながらも笑っていた。
「さて、キミは選ばれた・・・・・・そう言うと、驚くかい?」
「・・・いや、少しは驚くけどそれほどでもないかな」
「ふうん・・・」
レイの回答にNはさもつまらないと言うように返す。
「キミたちの事をゲーチスに話した。するとダークトリニティを使いキミたちの事を調べたらしいよ」
「オレたちのプライバシーはどこへ行った」
「そんなのあってなきようなものじゃない?」
「ああ言えばこう言う…っ」
オレの突っこみに珍しくも反応したと思ったらこの切り返し。
不穏な思考が鎌首を擡げそうになった。
危ない危ない。
「まぁ、とにかく。この先でプラズマ団がキミを待ち構えている。キミがどれ程のトレーナーか試すそうだよ」
そう言うとNは洞窟の奥へと歩き去った。