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古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。
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『生徒の諸君集まっているか!?もうじき体育祭2日目が始まるぜ!午前の実況をするのはこの俺リクでっす!ちーは今日も頑張ってくれな!』
かわらずのテンションで言うリクに、ちーは雄々しく咆哮する。
それが合図とでも言うかのごとく彼らの眼下、実習場では2日目第一競技が開催された。
◆◇◆◇◆
『さて続いての競技は『綱引きに 命をかける 覚悟はあるか』だ!何故か七五調だしかも危ない匂い!?』
ちなみにタイトルの割りに内容は普通です、と続いた言葉に思わず身構えた選手一同は一気に脱力した。
『それじゃ綱引き始めちゃいましょう!』
その声に脱力していた生徒たちが一気に力を入れたのは見事だったと観客は語ったとか。
余談だが、綱引きは全学年入り乱れと言うこともあり中々に白熱した戦いとなった。
◆◇◆◇◆
『それではこれより昼食ターイム!俺も飯掻っ込んで午後から競技に参加です!それと30分後から応援合戦があるから参加者は忘れずにな!』
リクは言い終わるとちーを促し中庭の方(乗り降りは中庭でやっているらしい)へ飛翔していく。
「俺たち応援合戦だから行くな」
「おー、ガンバレー」
「別の学科相手にエール送ってもね…」
「むしろ余計なお世話だと思いますの」
放送を聴きながらいつもの4人組は軽口を叩き合う。
そろそろ行かないとマズイから、とレイナが言い、2人は校舎へと駆けて行った。
「さてと、俺たちも会場に結界張る準備しないと」
「毎年派手にやってくれますものね」
応援合戦に結界とはいったい何をどうしてそうなるのかと聞きたくなるが、ここではそれが当たり前だと返ってくるのだろうことは想像に難くなかった。
◆◇◆◇◆
『おおっと普通科これは良い!可愛らしく親しみやすい、普通ではあるがとてもアクティブ!今人気の音楽をテーマにしたチアガールたちがとてもとても可愛い良い応援です!』
『魔術科、水と炎と雷のコントラストが実に綺麗です!舞い踊る水、燃え盛る火、爆ぜる雷!キラキラと光り輝く様がなんとも美しい!』
『医術科これは嬉しいサプライズ!学科生渾身の大治癒魔法は確かな効果を齎しています!それぞれの魔力の色が合わさり虹色を作り出す様はなんとも幻想的、そしてあっというまに体力が回復してまいります!筋肉痛もしっかりばっちり治りますよ!?私どもの喉も絶好調です!!』
などなど、ソラリク兄弟は興奮したように各学科が練習に練習を重ねた(医術科だけはぶっつけ本番である)応援を実況していく。
どこの学科もそれぞれの特色を生かした見事な応援で、見ていた生徒と観客を楽しませた。
『さぁ、いよいよトリである総合科の応援です!』
ワッ!っと歓声が大きくなる。
それだけ総合科の応援を楽しみにしている者が多いのか、一気に会場のボルテージが上がっていく。
「今年はどう来るのかしら」
「さぁ・・・?」
エミリアとファゼも予想ができないらしく期待に満ちた眼差しを会場に向けていた。
と、それぞれ赤と桃色の東洋と思しき衣装を着た女子生徒が足音静かに会場中央へと駆けていく。
それと同時に反対側からは黒や紺の、女子生徒と同じ様に東洋と思しき衣装を着た男子生徒。
女子生徒の手には長く幅もそこそこにある布や煌びやかに装飾された扇、男子生徒の手には模造品だろう刀。
彼らは会場の中央へと着くと静止し、曲が流れるに合わせ静かに美しく、激しく力強く舞い始めた。
女子は演舞を、男子は演武を披露していく。
中でも一際目を惹くのは中央で舞う一組の男女、シュウとレイナだ。
2人は舞い全体を包むように煌く光球や、その光を受けてさらに輝く水、まるで花びらのように見える小さな炎をいくつも作り出す。
周囲の舞い手はそれらを上手くいなし操り、見事な光景を作り出していく。
総合科の舞が終わっても、しばし誰も言葉を紡ぐことができなかった。