Dramatic Record ~Part 65~ 古びた書物の本棚 2010年12月21日 「マズイ、これは非常にマズイ」 「ああ…このままにはしておけん」 「何としてでも足止めせねば」 「しかし、足止めできるのか…?」 エリアル学園の一角、教師塔の一室で彼らは円卓に座り暗い表情を突き合わせていた。 円卓の上には散乱した紙と2枚の写真。 その写真にはそれぞれ男女が写されている。 「なんとかか他方でも足止めできれば残りも…」 「いや、それは無理だろ」 「少なくとも彼女は無理だな」 「っく…!」 “足止め”をどうするか必死に考える人物たちへと横から鋭い指摘が来、彼らは実に悔しそうなうめき声を上げる。 「しかしだ、我らは諦めんぞ!」 「何としてでもあの2人を、レイナとシュウの卒業を阻止する!!」 うおおお!!と盛り上がるほかの教師陣に対し、その盛り上がりに加わっていない一部の教師はとても静かだった。 「(何をしようと間違いなく2人とも卒業するだろうなぁ)」 ◆◇◆◇◆ さて、教師塔の一室でそんなやり取りが行われているとは露知らず(感づいてはいるだろうが)話題に上っている2人は暇になった授業時間を気ままに読書することで過ごしていた。 「レイナ」 「んー?」 「お前は卒業したらどうする?」 「考えてない」 「そっか」 互いに目は活字を追いながらの会話だ。 字を頭に入れながらの会話はさすがこの2人といったところか。 「レイナだったら引く手数多だろうなぁ」 「シュウは城から話来てるんだっけ」 「行く気はないけどな」 「旦那もトキ兄もいるしね」 シュウが本から目を離し本に栞を挟むと、レイナもつられたかのように本から目を話す。 そのまま後ろにある本へと体重をかけ空を見上げた。 「あー、いい天気」 「はは」 ぽつりと呟かれた言葉にシュウが小さく笑い。 同じように空を見上げる。 「先生たち、絶対阻止しようとするだろうなぁ」 「んー」 「今頃作戦たててそうだし」 「無意味だけどね」 「コウリュウたちは諦めてるだろうけど」 「付き合い長いもの」 「だな」 そのまま2人はしばし無言。 「…放浪でもするか」 「うぇ!?」 沈黙を破ったレイナの言葉にシュウは奇妙な声を上げるが、そんな彼を見てレイナが笑いながら「嘘よ」と言う。 彼女のそれにシュウは胸を撫で下ろすと恨みがましい視線をよこし。 「頼むから兄さんみたいなことはしないでくれ…」 そう呟いたシュウにしかしレイナは笑うだけであった。 総合化必須はオールクリア。 ついでにそれ以外で取っていた教科も。 後は卒業だけですね!PR