Dramatic Record ~番外 1~ 古びた書物の本棚 2009年12月28日 ●内容 やってしまいました性別逆転ネタ。 今度書くって言ってからまだ2日…。 丁度本編も路線変更したし必要なこと纏め上げたしいいかって。(← 「レイー」 とある日の昼下がり。 今日も今日とて暖かな日差しに照らされたこの学園はただ今昼食時。 よって生徒は学生塔(学生の寝起きする寮がある区画)に、教師は教師塔(教師たちのいる区画)へと戻っており、ここ勉学塔(教室のある区画)は実に静かである。 聞こえてくる音といえば風が木々の葉を優しく揺らす音と鳥のさえずる声。 そんな中、その静寂を破って聞こえてきた声は少女のものである。 「レイどこー?」 『レイ』と言うなの何かを探しているようで先ほどから辺りを見渡しながら声を上げている。 一体何を探しているのか、その疑問はすぐさま晴らされることとなる。 「あー!いたー!!」 行儀悪く視線の先にいた『レイ』へと指をさし、陽光にあてられキラキラ輝く銀の髪と菫色の瞳を持つ少女―――この学園では有名なさる名家のお嬢様であり副生徒会長のシュウは、可愛らしい柄の小包を片手に『レイ』へと歩み寄った。 「もー、散々探したんだからね!?」 歩み寄った彼女の足元には盛り上がった木の根の狭間に身を預け寝そべっている1人の青年。 程よく木の葉で陰になっていてもなお淡い彩色を誇る金糸と大空を切り取ったかのような蒼い瞳を持つ青年―――この世界ではトップの強さを誇る我らが生徒会長様のレイは、己が傍で寛いでいる1匹の竜を優しく撫でる手を止めてシュウを見上げた。 そんなレイに対してシュウはと言うと、幼い顔立ちに頬を膨らませる様はさながら小動物のよう。 その様を見たレイは一度視線を戻すと、ククク…っと笑い声を上げて再びその少女を見上げた。 「もう、何がおかしいのよ!」 「いや、悪い。ふくれっ面も可愛いと思ってな」 「っ・・・・・・///!!」 レイは「よいしょ」と言いつつ起き上がるとそんなことをのたまってくださった。 未だ忍び笑いをしているレイとは違いシュウはたまったものではない。 ただでさえ自分はレイの事が好きすぎるというのに、これでは更に惚れてしまう。 (まぁ、この恋が一方通行でない分まだマシではあるが。) そして『可愛い』などと行き成り言われたシュウの顔は見事に真っ赤。 驚いた拍子に足元へと落としてしまった小包にすら気付かない。 「あ?何か落としてるぞ」 その事に逸早く気づいたのはレイ。 シュウの落とした小包を拾い上げ着いてしまった埃を軽くはたいてやる。 「へ?あ、ああ…。お弁当、なんだけど」 「へぇ、自分で?」 「う、うん…」 シュウは彼の隣にちょこんと座ると照れくさそうにはにかみながら答えた。 頬を赤く染め恥らうように笑う姿は非常に可愛い。 他の男たちにこの様を見せたならばすぐさま落ちるであろう。 が、しかし、生憎とこんな表情をさせることができるのはレイくらいなものなので他の男が見る機会は滅多にない。 「別にわざわざ作らなくても食堂があるだろうに」 「だって食堂だとレイ昼食をあんまり食べようとしないじゃない」 「この欠食男児!」と言いつつまたその可愛らしい頬を膨らませる。 そう、シュウが食堂があるというのにわざわざ弁当を持ってきたのはこのためだ。 レイはいつも昼食時になるとフラフラとどこかへ消えてしまう。 そしてそのまま午後の授業が始まるまで姿を現さないのはしょっちゅうなのだ。 そんなレイのためにシュウはこうして弁当を片手に探し回る。 「別に昼食抜いたくらいで倒れやしねーよ」 「もう、そんな考えだから細身なんだよ!」 たしかに、レイの体格は10代後半の男で考えると些か細い。 元々あまり筋肉の着きにくい身体ということもあるが毎日トレーニングしているのに細いのだ。 「栄養はちゃんと取らないと!その為には三食ちゃんと食べるのが大切なのよ?」 まるで母親のように怒りつつも優しく諭す。 この2人は大体いつもこんな感じだ。 母親か、もしくは夫の身を案ずる妻のよう。 小さい頃から一緒に過ごしてきた者同士、互いがいつも傍にいることが当たり前のようになっている。 だからこうして片方の身の心配をするのは2人にとっては日常。 本人たちは全く意識していないがまるで恋人同士にも見えるのだ。 これで実はまだ恋人同士でないというのだから、周囲は驚きものである。 「ほんとにもぅ、ちゃんと昼は食堂に行けばいいのに」 「いや、まぁそれはそうなんだが…」 なんとも歯切れの悪い返答。 しかしシュウは、どうして彼が食堂に行かないのかをちゃんと知っている。 原因は彼の傍にいる小さな竜と、少しづつ周りに姿を見せ始めている精霊たち。 彼らはみんなレイにとてもよく懐いているし、レイもよく可愛がっている子たち。 レイがどの時間になれば休みなのかをちゃんと判っているようでこうして集まってくるのだ。 数匹程度なら問題はないのだが何分集まってくる数が多いため食堂に行けば他の人の邪魔になる。 だからレイはこうして昼食時に学食へ行かずこの勉学塔でシュウの持ってきたお弁当を食べるのだ。 「みんな本当にレイの事が好きだねぇ」 そう言って、近くに居た精霊の頭を撫でてやる。 撫でられた精霊はと言うと、鳴き声を上げて嬉しそう。 その様にシュウもつられて笑顔。 「構ってやるのはいいが飯。」 「あ、そうだった」 今思い出したかのように弁当の包みを開けて、いただきます。 こうして今日も彼らの楽しい昼食会の始まりだ。 ========== 以下、補足。 レイが食堂で昼食摂らないのは精霊たちが集まってきちゃうから。 前に一度やっちゃって他に人に迷惑かかっちゃうから昼食は食堂で摂らないことに。 だからわざわざシュウがお弁当用意してくれる。 レイとシュウは互いに互いにことが凄く大切で大好き。 小さい頃から一緒にいるから言葉にしなくてもある程度気持ちは伝わってる。 だから本人たちは全く恋人とか意識してなくて常に自然体。 自然体でイチャコラしてる姿を見せ付けられる他の人たちはたまんないよね☆ ちなみにこの2人は優秀だから授業ランクもSとか多くて空き時間が多いとか。 だからレイはよくシュウを連れて精霊構い倒してるんだよ。 シュウもシュウで可愛い精霊たちとたくさん遊べて満足。 んでもって文中では出さなかったけどシュウ以外は何でレイが食堂で昼食摂らないかとかどこ行ってるんだとかはあまり知らない。(← でもまぁ、みんな薄々気付いてる感じでお願いします。(どんなだよ あ、そうそう。 小さい竜はちゃんと設定とかあります。 それは本編でまた書きますね。PR