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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

寝る時

「さて、と。今日はここで野宿しようか」

そう言ったのは、日が落ち始めオレンジに染まる世界の中でも焦ることなく輝く金糸と青空を切り取ったかのような瞳の少女―――この地方では知らない人はいないほど有名なリーグ覇者であるレイナ。
彼女は背負っていたリュックを地面に置いて腰に装着しているモンスターボールに触れる。
このモンスターボールの中には大切な旅の仲間がいるのだ。
そんな彼らのボールを腰から外し…。

「みんな、出ておいで!」

そう言って投げられたボールの中から出てきたのは…。
ドンカラス、バシャーモ、ユキメノコ、ミロカロス、エルレイド、マッスグマ。
やっとボールから出られたと言わんばかりに思い思いに身体を伸ばしている。

「みんな、野宿の準備するよー」

彼女がそう言うと、みんなどうすればいいのか早速動き始めた。
バシャーモ――ししゃもと、ユキメノコ――ゆきめは薪を拾いに。
エルレイド――殿様と、マッスグマ――ぐりこcは食べれそうな物を拾いに。
ドンカラス――月影と、ミロカロス――氷桜はレイナと一緒に寝床の用意だ。
そうしてしばらくして、この場には野宿の準備が整った。

「やっぱぐりこは物拾ってくるの上手だねー」

言いつつ、彼女が拾ってきた木の実を齧る。
うん、美味しい。
新鮮もぎ立ての木の実はとても美味しい。
他の手持ちポケモンたちも美味しそうに木の実を食べている。

「ししゃもとゆきめも、薪拾ってきてくれてありがとうね」

傍で木の実を食べていた2匹の頭を撫でてやる。
余談だが、この2匹はどうやら仲がとても良いようで、ゆきめはいつもししゃもの膝の上に座っている。
本当に仲が良いなぁ、とレイナたちは微笑ましく眺めているのだ。

「さて、食べ終わったら寝ようか」

言うと、鞄の中から毛布を取り出す。
あまり大きな鞄ではないのだが、一体どこにそんなものが入っているのか。
他にも色々はいってはいるのだがそれはまた別の話で。

「月影、おいで」

少し離れた場所にいた月影を呼ぶ。
呼ばれた彼は何の用があるのか心得ているらしく。
大人しく主の下まで歩み寄る。

「んー、やっぱもふもふーw」

傍まで寄って来た彼をレイナは抱きしめて。
その立派な胸のもふもふに顔を埋める。
抱きしめられている彼もまんざらでもなさそうな表情。
その大きな翼でレイナの頭をよしよしと撫でてやっている。

「ふふ、それじゃぁみんな、おやすみ」

背には氷桜。
すぐ横には引っ付くようにして月影がいて、その反対の横にはぐりこc。
少しだけ離れた場所にはししゃもと、彼の膝を枕にしているゆきめ。
そんな彼らと距離を少しとった位置には殿様。
殿様はまだ寝ないのか起きている様だけれども。
そしてレイナは毛布に包まって。

みんな、おやすみ。
また明日。
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