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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

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Dramatic Record ~Part 31~

「シュウ様ーw」
「うぉ!?」

ガバッ!と音が聞こえそうな勢いでシュウへと飛びついたのは一人の少女。
淡い桃色の長い髪を緩く巻き、深緑の瞳を覗かせるこの少女の名はエミリア・ローズ。
生徒会役員の一人で書記を勤める彼女は、見た目はとても大人しそうに見えるのを大きく裏切りとてもおてんばな子だ。
好意を寄せるシュウに対し色々やっているのだが、如何せん彼にはレイナが居る為その努力空しく報われる事はない。

「エーミーリーアー…。毎回毎回飛びつくなって言ってるだろ!それから仕事はどうした!?」
「ふふ、怒った顔も素敵ですわー」
「っく…!!」

話を聞いちゃいねぇ!!と心の中で叫び、悔しそうに歪む顔。
恋する乙女には相手の怒りも何のその。
エイミリアはすっかり自分の世界に入り込んでしまっているようだ。
余談だが、エミリアの座っていた机の上にはまだ書類が残っていたりする。

「エミリア嬢」

なんとかエミリアを離そうと奮闘するシュウと離れまいとするエミリア。
そんな二人の横から冷たい声音で声が掛けられた。

ギギギ、と油の切れた機械のような動きで(音は出ていないが)酷くゆっくりと顔を向けた先に居たのは、絶対零度の笑みを貼り付けたレイナ。
触れれば切れるか火傷をするか、万人が怖いと言うだろうどす黒い魔力を静かに、しかし大量に流し出している。
その背後に般若が見えるのは幻覚だ、そうに違いないと思いたい。
名を呼ばれたのはエミリアだけだったが先ず間違いなく絶対に彼女の怒りの矛先に自分も入っているだろうと悟ってしまったシュウは(判りたくなどなかったさ!)冷や汗が大量に背を伝うのを感じた。

「エミリア嬢」
「は、はいいぃぃぃ!!」

再度、あの笑みと共に名を呼ばれたエミリアは勢い良く返事する。

「まだ、仕事が残っているようだけど?早く片付けなさいな」
「りょーかいしました!!」

言われたエミリアは(あまりの恐怖に)すぐさまシュウから離れ、己の席へと戻っていく。

「シュウ」
「………はい」

怖いなぁ、いったい何言う気なんだと思いつつ、ここで返事をしなければどうなるか判らない為少し戸惑った後応(いら)えを返した。

「一段落して休憩するんでしょ。早くしないと時間がなくなるわよ」
「へ?それだけ??」
「なに。仕事増やそうか?」
「エンリョネガイマス」

ニッコリ一言。
思わず片言になったのは仕方ないだろう。

「それじゃちょっと休憩してくる!」
「えぇ」

そういい残してシュウは部屋を後にした。







Not 嫉妬。
サブタイトル:般若と子猫 ~勝利は前者に~ (子猫は勿論シュウ/激待)

ちょっと、楽しかった。
姫様最強なだけあって怒らせると怖いです。
止められる奴は勿論居ないでしょうね。(ぁぁ

次回32話、遅くなったけど入学式の様子をお届け☆




お・ま・け☆

「なぁ、さっきのってやきもち?」
「はぁ?んなわけないでしょ」
「ですよねー……」

拝啓、母上様。
本日もレイナは本気で否定してくれやがりました。
いつになったら素直になってくるれるのでしょうか。むしろこれが素直なのかもしれないけど
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