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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

Dramatic Record ~Part 22~

「おらーそこのクソガキども舐めたマネしてっとパクリーヌに食わせるぞー☆」

間延びしたやる気のない声でとんでもない事を告げてくださったのは、ショートにした焦げ茶の髪に赤茶の瞳を持つ女性教師---今現在行われている医術・薬草学を受け持つ教師の内の1人であるルリだ。
そう言った彼女の片手には分厚い古びた本が、もう片方の手にはなんとも奇怪な植物が植わった鉢植えが持たれていた。

「パクリーヌちゃんは食人植物だから気をつけてね☆」
「ちょっとまてぇぇぇぇ!?」

前述の通り食人植物なのだろう件の『パクリーヌちゃん』は、鉢植えの中で自身の大きな口を開き獲物を食せるのかと待ち構えている。
それに悲鳴を上げたのは勿論ながら生徒たちだ。
彼女に『食わせる』と言われた生徒たちはというと、真っ青な顔で今回の教室でもある温室の隅に塊り怯えている。
当然の反応だろう。
誰だって食われたくはない。

「なんでそんな危険物がここにあるんですか!?」
「そりゃー、温室では色んな植物育ててるから」

「それは判ってますけどソレって別の温室にありましたよねぇ!!?」
「こんなこともあろうかと持ってきたんです」

「いくら小さくても危なくないですか!?」
「あは、まだまだ子供だから腕がちょっとなくなるくらいだよ☆」

「「「「十分危険じゃないですか!!!!!」」」」

「えー・・・」

そう、この学園にはいくつかの温室が存在する。
それらの温室は扱う植物の種類によって別けられており、今回ルリが持ち出してきた『パクリーヌ』が置いてあった温室はいくつかある内でもっとも危険な場所である。
その温室にはこういった『食』の植物や毒性を持つ植物などが置いてある。

「パクリーヌちゃん可愛いのに、ねー?」

と、ルリが片手に持つ植物へと語りかけると、彼女(?)もまたルリへと返事するかのように口のある部分を上下させた。
どうやら彼女(?)は人の言葉を理解し、ある程度の意思の疎通が出来るらしい。

「これさえなければ良い先生なのに…」
「ああ…」
「だな…」

「「「「「ほんとう、何でこの人こんなに変人なんだ」」」」」

そう呟いた生徒の視線の先には、相変わらず植物と会話する教師の姿があったとか。







まさかの新発見に作者もびっくり。
書いてたらいつの間にかルリに植物と会話するスキルがつきました。(爆

これ、ほんとにわざとでもなんでもないんですよ。

そして食人植物、通称『パクリーヌちゃん』はルリが命名しました。
食人=食べる=パックリ=パクリ=パクリーヌ。
基本的に学園にいるあの手の植物には名前をつけているそうです。
なにやってるんだ先生。

ちなみに最初に食わせる宣言された生徒は無事事なきを得ました。
そりゃー、いくら彼女でも生徒にまじではやりません。

そしてこの後生徒たちはレイナとコウリュウに泣きつきました。
なにせこの2人しかルリを止めることは出来ないから。


あ、温室は1~5まであります。
第1温室は傷薬とかにする割とどこでも手に入る薬草がある。
第2温室はこの辺りでは少し手に入りにくい薬草がある。
第3温室は入手が困難な薬草がある。
第4温室は絶滅危惧種、特殊な方法でしか手に入らない薬草がある。
第5温室は『食』と名のつく植物や毒草がある。
とまぁ、そんな感じかな。

ちなみに第1~2温室は生徒でも比較的自由に出入可能。
第3温室は学園長か温室の責任者(ルリorサヨ)の許可が必要。
第4温室は学園長の許可+責任者が同行。
第5温室は生徒立ち入り禁止。でも基本的にルリ以外誰も立ち入らない。(危険+怖いから)

学園にこんなのあっていいのかってレベルですね。
しかしいいんです。(爆
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