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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

Dramatic Record ~Part 27~

―チチチ…

鳥の囀る声のなかに紛れ、草の擦れる小さな音が聞こえる。
緑の茂る木々、零れる光に照らされ輝くのは金色の髪。
金髪碧眼を持つ少女は己が進む道をわかっているのか、道なき道を草を掻き分けひたすら突き進む。
そんな彼女の後ろを追うのは銀の髪に紫電の瞳の青年。
なんの苦も無く進む少女に比べ青年の方はというと、いささか息が上がっているようだ。
獣道を進む二人の他には鳥や小さな動物の気配しか感じられない。

「レイナ」

しばらく無言で歩いていると、青年が少女―レイナ―へと声をかけた。

「ん?」

それに対してレイナは返事を返すも視線は前を見たまま。
こちらを向く様子は無く、しかし意識はこちらに向けてくれているようだ。

「まだ着かない?」
「あら、もうバテたの」

まだなのかと問う彼にクスリと笑って茶化すように言ってやる。
それに軽く拗ねた様な顔をして「そうじゃないけど…」といった彼はなおも続ける。

「山の麓からこっち、結構歩いてるからさ。こんなに歩くんだったら直接飛んだ方が早かったんじゃないのかなって」

どうして山の麓から歩くのだと、己の疑問を口にした。

「あぁ…。この山一帯には座標を狂わす術がかかってるから直接飛べないのよ。私自身も面倒だと思うんだけど…解くことができないのよね」

ちなみにもうすぐ着くわよ、と続けながら教えてくれた。
そうだったのか、と、その事実に驚くと同意に確かに面倒だと同意する。
そんな事をつらつらと考えていたその時、不意にレイナが口を開く。

「着いた」

彼女の声に下げていた顔を前へと向けると、そこには一つの集落が収まるだろう程に拓けた空間があった。
いや、実際にそこには集落があったのだろう。
そこかしこに朽ち果てた木材の散乱した様子が見える。

「ようこそ、我が故郷へ」
「ここが…」

こちらへと向いたレイナは両腕を広げ、歓迎の言葉を口にする。
それを受けながら、シュウはゆっくりと周囲を見渡した。







長くなりそうだったからぶった切り。
一度書いた記事が消えたのは泣きそうになったが。(ぁぁ
故郷編、次で終わりますよちゃんと。

そして簡易補足↓

座標とは、時空間魔法を使うのに必要な空間座標のことです。
あまり詳しくその辺考えてないのでアバウトな説明となりますが…。

空間には細かく座標が存在していてそれを知り、指定した後にその場所へと飛ぶんです。

とまぁ、大体こんな感じ?
うん、あとは感覚で察してください。
無茶振りですみません。(←

次回28話、姫様の過去(ただしごく一部(ぇ))
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