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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

Dramatic Record ~Part 29~

「いらっしゃい」

広く大きな扉を開けた先で出迎えたのは、優しい風貌の女性だった。


◆◇◆◇◆


レイナの故郷から帰ってきて数日、久々とも言える生徒会の仕事をしていた彼女にシュウが突然言い放った。

「レイナ、午後から俺の家な」
「……………は?」

たっぷり5秒。
あまりにも突然の出来事に、作業していたその手を読めてフリーズ。
バサバサと派手な音を立てて手に持っていた紙の束を床にばら撒いた。

「わんもあぷりーず」

おっといけない。
突然のことに驚きすぎて言葉がひらがなに。

「うん、だからね。今日の午後、この後から俺の家行くから」
「あのさ、書類のタワーが見えないのかな?」

会話を繰り広げる二人の目の前には山積みになった書類たち。
それらで作られた書類の山に数は…はっきり言って数えたくは無い。
ただでさえこの時期は忙しくなるというのにここ2日程私用で生徒会長が居なかったこの場所は書いて字の如し、忙殺されそうなほどに忙しい。(おまけに内1日は副生徒会長まで不在であった。)
そんな中、これ以上自分たちが仕事を放棄するわけにはいかない。

「……今の状況わかってて言ってる?」
「うん!」

あらまぁなんて素敵な笑顔なのでしょう。
うっかり殺意が沸いても仕方ない、仕方ない。
って、そんなこと考えてる場合じゃなくて!

「っの、わかってるなら仕事しろ!!」

怒声一発。
止まってしまっていた仕事を再開させるべくペンを手に取る。(床に散らばっていた書類たちは他の役員が既に拾ってくれている。)

「や、でもさ。親に言ったら連れてこいって。それに父様は今日の午後を逃したらしばらく休み取れないらしくてさぁ。だから…ダメ?」
「……・・・」

おずおずと、なおも食い下がる彼の顔と積まれた書類の山を見比べること数回。
ついでに時計の針も確認し、大きなため息を一つ。

「はぁー…」
「やっぱ、ダメか?」

今の時刻は午前9時ちょっと過ぎ。(ちなみにこの作業自体は午前6時からやり始めた。)
基本的には確認してサインをするだけなので死ぬ気でやれば半分くらいにまでは減らせるか。
そんなことをあれこれ考えつつも手はしっかりと動かし続け。

「昼までに、死ぬ気で半分終わらすわよ」

言った途端に不安げだった彼の表情は笑顔で輝き。
何だかんだで自分も彼に甘いのだと結論付けた。

その言葉に悲鳴を上げた役員たちが居たようだが、そこは知らぬ振りで今まで以上のスピードでもって書類を片付ける生徒会長と副生徒会長の姿があったとか。







サブタイトル:ヘタレな彼氏と甘い彼女

だって本当にメモにはそう書いてあったんだもん。(ちょ


今回は生徒会の仕事とシュウの家へ行く約束でした。
次回は彼の家に行きます。

さてさて、それにしても本当に忙しそうです。
なぜこんなに忙しいかというとあれです、この時期は一年の行事予定だとか新入生に関する色々とかで大変なんですよ。
基本的にこの学園は行事など生徒会に丸投げ(おかげで生徒は結構充実した学園生活を送っている)なので本当に忙しいんです。
まぁ、その分何かあれば生徒たちの自己責任ですが。(ぁ

次回30話、姫様を彼氏の家へご招待~Part 2~



一回書いた文全て消えたのは泣きました。
あれ…デジャブが・・・。
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