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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

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また会う日まで

「私の目論見が!」

敗れたゲーチスが声を上げる。

「どういうことだ?このワタクシが、プラズマ団を作り上げた完全な男なんだそ!」
「この世界に完全な人間も生き物も居ない!」
「うるさい!私は世界を変える完全な支配者だ!」
「力で支配したとしても何も変わらない、結局最後は全て滅ぶんだ!」

ゲーチスの叫ぶ姿に負けずレイも叫ぶ。

「さて、Nよ・・・今もポケモンと人は分かれるべきだと考えるか?」
「・・・・・・ふはは!英雄になれぬワタクシが伝説のポケモンを手にする・・・そのためだけに用意したのがNだ!言ってみれば人の心を持たぬバケモノです。そんないびつで不完全な人間に話がつうじると思うのです」
「Nは不完全な人間じゃない。心を持たないバケモノなんかじゃない!」
「アデクさん、こいつの話を聞いてもメンドーなだけです。こいつにこそ心がないよ!」

レイの言葉を受けチェレンも言う。
人を、ポケモンを道具としてしか見れないゲーチスのほうこそバケモノだ。

「そうだな・・・本当に哀れなものよ。Nよ、色々思うことがあるだろう。だが、お前さんは決してゲーチスに操られ理想を追い求めたのではなく、自分の考えで動いたのだ!」

だからこそ伝説のポケモンと出会うことが出来たのだとアデクは言う。

「だが、ボクに英雄の資格はない」

それまで横を向き黙っていたNが正面を向いて言う。

「そうかあ?伝説のポケモンと共にこれからどうするか、それが大事だろうよ」
「判ったようなことを。今までお互い信じるもののため争っていた。だのに、なぜ!」
「Nよ・・・お互い理解しあえなくとも否定する理由にはならん。そもそも争った人間のどちらかだけが正しいのではないだろう?」

否定をするNにアデクは優しく諭す。
その姿は長年チャンピオンとしてやってきた、ポケモンと共に過ごしてきたものの姿。
その姿に、Nは泣きそうな顔をする。

アデクはそれだけを言うとチェレンと共にゲーチスを連行していく。

「・・・キミに、話したいことがある」
「ん?」

それを見送った後、Nがおもむろに話し始める。
こっち、と言ってNはレイを誘う。

「キミと初めてであったカラクサタウンでのことだ。キミのポケモンから聞こえてきた声がボクには衝撃だった。なぜならあのポケモンはキミの事を好きと言っていた・・・一緒に居たいと言っていたから」
「ふふ、当然だろ」
「・・・ボクには、理解できなかった。世界に人の事を好きなポケモンがいるだなんて。それまでそんなポケモンを僕は知らなかったから・・・」
「・・・うん」
「それからも旅を続けるほどに気持ちは揺らいでいった。心を通い合わせ助け合うポケモンと人ばかりだったから」
「互いに大切に思い一緒に痛いと望む姿の方が多いって、わかっただろ?」
「ああ・・・。だからこそ、自分が信じていたものが何か確かめるためキミと戦いたい、同じ英雄として向き合いたい、そう願った・・・」
「・・・・・・」
「ポケモンの事しか・・・いや、そのポケモンの事すら理解していなかったボクが・・・多くのポケモンと出会い仲間に囲まれていた君に敵うはずがなかった」

Nとレイは部屋の最奥へと歩いていく。
そしてNはゼクロムの突き破った壁の前に立ち、外を見やる。

「・・・さて、チャンピオンはこんなボクを許してくれたが、ボクがどうすべきかはボク自身が決めることさ」

そう言うと、Nはボールからゼクロムを出す。

「レイ!!」
「ん?」
「キミは夢があるといった。その夢・・・叶えろ!!素晴らしい夢を実現し、キミの真実となすんだ!」
「・・・ああ!」
「レイ!キミならできる!!・・・・・・それじゃ、サヨナラ!」







最後思わず涙が・・・っ!
マジで涙がああああ!!
んでもってスタッフロールかっこええ。
なんだこのかっこよさ、よけい涙でそう。
サヨナラって、Nさよならって・・・っ!!
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