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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

Portable Doll ~Part 4~

『それでは発表いたします、厳正なる抽選により選ばれた5人はこの方たちです』

その言葉とともに会場へ現れたのは年齢も性別も様々な5人。
5人の肩や手にはそれぞれ“小さい何か”がいる。

『今回の最終調整のために選ばれましたモニターには今日から十分なデータが集まるまでの間、それぞれに与えられました『Portable Doll』たちと共に過ごしていただきます』

小さい何か――― Portable Doll たちを写そうとカメラのフラッシュが瞬く。
今発表された“彼ら”は世界有数の大企業、神薙カンパニーが開発した小型多機能性ロボで、実に様々な昨日が搭載されているらしい。

『それではここで開発者であり神薙カンパニー社長のご子息でもあるシュウさんから、Portable Dollの説明をしていただきます』

司会者の声にカメラのレンズが舞台袖へとむけられフラッシュがたかれる。
今、開発者が華々しく登場―――…しなかった。

『は、あれ?シュウさーん?ご登場を…て、居ない!?ちょ、いったいど―――…』
「はー…」

街頭モニターを見上げていた女性が大きく息を吐く。
周囲は今映し出されている映像にくぎ付けのようで、そんな彼女の様子には気づいていない。
そのまま彼女は足早に今いる場所を離れた。


◆◇◆◇◆


「ねぇねぇレイナ、ニュース見た!?」
「ええ」
「いいわよねぇ、モニターに選ばれた5人!あーんもう羨ましい!!」

レイナと名前を呼ばれた陽に煌めく金の髪と蒼穹の色をした青い目を持つ女性は、声をかけてきた女性に気のない応えをする。

「まだまだ発売までは日があるし、あの人たちのだれかと仲良くなりたいわ」
「たしかに!」
「PD(Portable Dollの略だ)可愛いよねー♪」

いつの間に集まってきたのか、レイナの周りには幾人もの女性が集まっていた。

「・・・・・・」

レイナはそんな彼女たちには興味を示さず椅子へと座ると、肩にかけていた鞄を降ろし手に持っていたバスケットを机の上へ置いた。

「あれ?レイナ、それ何?」
「あー…これ?」
「なぜバスケット?てかそんなの持ってたっけ…」
「今朝買った」
「………何に使うの」

レイナの答えに彼女たちは疑問符を浮かべ、そういえばこの子は突拍子もないことをたまにするのだと思いだす。
しかしなぜバスケットなのか…と思っている彼女たちの目の前で蓋を開け、中に入っていたものを取出し。

「キャー!」
「うそ、なんで!?」
「5人って話でしょ!?」

レイナの取り出したものを見て、周りの女性たちが騒ぎ出す。
その騒ぎに何事かと集まった人たちもまた、レイナの手にあるものを見て騒ぎ始めた。

「やーめ、怖がってるから」
「でもだって!ここでPDをお目にかかれるなんて…っ!」

そう、レイナがバスケットから出したのは今日一番の話題であろうPortable Dollであった。


「いったいどこで手に入れたわけ!?」
「あぁ、それは…」

興奮のままに問い詰めてきた女性からPDを守るように手で覆ったレイナは、遠くを見るようなまなざしで話し始めた。








最終調整のためのモニター発表。
社員でやってもよかったけど大々的な宣伝も兼ねて一般人から選考。
ちなみに選ばれたのは社会人と学生2人にご老人とちびっこ。

シュウ青年はレイナにPortable Dollを渡すために社員たちが会場セッティング中抜け出しました。
社員たちが気付いたのは発表開始直前、司会役の人は知りませんでした。

ちなみに彼は特別フロア引き籠もり筆頭(待)なので人前に出るのはあまり好きじゃないとかよくね?(←

会場にいないことに気付いた社員たちは大慌てで彼に連絡取ったら会社にいなくて、コウリュウとビャクヤが大慌てで捕獲しに行くんだよ。
多分会場に戻ってきたときは簀巻き。(ちょ
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