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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

Dramatic Record ~番外 7~

●内容
久々の性転換ネタ。
レイとシュウによるデートです。

さてさて、彼はどこからデート費用を出しているのか。
うーん…依頼報酬?それとも親の残した金か。
まぁ、その気になればいくらでも稼げるからなぁ。
シュウちゃんも、すげー持ってるんだぜ。

今度本編でもデーとやりたいよね。
Wと言わずトリプルとかさ。(←



 





「レイ、私これがいい!」
「はいはい」

棚の前で気に入った物を片手にはしゃぐ君は、とても可愛いです。


◆◇◆◇◆


レイと呼んだ人物に買ってもらった物が入った包みを大切に抱えて前を歩く少女---夜の闇に浮かび輝く月のような銀の髪に菫色の瞳、さる名家のご令嬢であるシュウは、よほど嬉しかったのか終始ニコニコしている

それを着かず離れずの位置で歩き見つめるのは真昼に輝く太陽のような金色の髪に大空を写したかのような瞳の青年、レイだ。
彼は前を歩くシュウを優しい眼差しで見つめ、口元には笑みを浮かべている。

「レイ、次はあそこがいい」
「わかったよ」

言って2人が入ったのは女性向けのアクセサリーショップ。
ショーウィンドウには指輪やネックレスなどが飾られている。

「わー、これ可愛い」

中に入ったシュウは早速とばかりに店内を見て回る。
そうして目に付いたものを手に取り眺め、後ろにいるレイを振り返った。
シュウが振り返るたびにレイは彼女の手元を覗き込む。
その様は実に中睦まじく、甘い雰囲気が2人を包んでいる。

「これとこれ、どっちが似合いそう?」
「んー、俺としてはこっちかな」

レイの目前に差し出されたのは2種類のネックレス。
どちらもとても可愛く、センスも良い。
その内の一つを選んだレイはそれをシュウの首に宛がい良く見やる。

「うん、やっぱり似合うな」
「えへへ、ありがと」
「ちょっとここで待ってる」
「うん!」

レイはそう言って頭を一つ撫でると、件のネックレスを持ってレジへと向かった。


◆◇◆◇◆


「あー、今日は楽しかった!」
「そうだな」

あの後2人は色々な店を巡り様々な商品を見たり買ったりと楽しんだ。
勿論その際の出資は全てレイが支払っている。

そんな2人はただ今街の中央、噴水広場でレイの買ったクレープを食べている途中。
陽もいい具合に傾いていて、そろそろ帰る頃合か。

「シュウ」
「ん?」

不意にレイが声をかける。
クレープに齧り付いていたシュウは何だろうと首を傾げる。

「これ」

短い言葉と共に渡されたのはラッピングされた包み。

「これなぁに?」
「開ければわかる」

そう言われ、シュウは包みを丁寧に開けていく。

中から出てきたのは銀細工の髪飾りだ。
小振りの花がいくつも連なったそれは所々に宝石が嵌め込まれており、とても可愛いデザインになっている。

「レイ、これいつの間に…?」
「買い物の途中」
「…それ答えになってない」

ぷくっと幼い仕草で頬を膨らませるシュウの姿にクツクツと笑いつつ、その膨らんだ頬を突く。
途端ぷふーと音を立ててしぼんだそれに、更に笑いがこみ上げた。

「ほら、膨れてないで後ろ向け。髪飾りつけてやるから」
「ん」

言葉に従って後ろを向いたシュウのサイドの髪を取りまとめ上げ、髪飾りでとめてやる。
彼女の髪と同じようにキラキラと輝くそれを見て、レイは満足げに一つ頷く。

「やっぱり俺の見立てに間違いは無かったな」
「レイ、ありがと」
「どーいたしまして」

シュウは満足そうなレイにお礼を言って立ち上がる。

「そろそろ帰ろ」
「ああ」

言いながら手を取り歩き出す。
レイも返事をして繋がれた手をそのままに後に続いた。

「また、来ようね」
「はいはい」

嬉しそうに笑う彼女を見て彼も微笑を浮かべる。
仲良く手をつなぐ影が広場に伸びていた。

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