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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

Dramatic Record ~Part 10~

「リュー?」
「ピィ!」
「リュィ!リュー、リュリュ!」
「グルル…」
「リュキュ!」
「ピィピィ!」
「・・・・・・」
「あんたたちねぇ…」

うららかな午後、本日学校は休み。
そんなこともあってか少女―――レイナは白九龍を連れて久方ぶりに故郷の里を訪れていた。
この里には多くの精霊が住まい、また、多くの精霊が生まれる場所でもある。
里の周りは多くの緑に囲まれ、外敵を防ぐかのように緑の迷路となっているため実に平和だ。
そんな里への帰郷第一に寄ったのは、みなが長と呼ぶ古(いにしえ)よりの精霊の許。
……なのだが。
長へ挨拶する前にちょうどその場に居た精霊たちに捉まってしまった。

「リューィ?」
「先に翁へ挨拶させてもらっていいかな…」
「ピィ!」
「あとで構ってあげるから、ね。」

頭を撫でてやり、正面を向く。

「翁、久しぶり。帰郷早々騒がしくしてしまってすまん」
≪まぁ、しかたのないことよ≫

その場に響く、通常とは違う響くような『声』。
その声は彼女の目の前に構えるモノから発せられたのだろう。

「翁は変わりないようで、安心した」
≪なぁに、変わりあればすぐに騒ぎになろう≫
「それもそうだ」

翁―――その姿は巨大な亀。
里の奥に置くその身は人の身の丈を軽く超える巨体。
そして歳を感じさせるその声は、古より生きている証であろう。
翁は生まれて幾星霜、この地で他の精霊の誕生を見守ってきた存在。

「最近、他の子たちはどう?学園に居る子達は元気にしているのだけど」
≪みな実に元気よ。毎日騒々しくしておる≫
「そう」

ならいいわ、と呟いたところで、挨拶が済んだと思ったのか再び精霊たちが集まってきた。

「ああ、ゴメン翁。表で遊んでくるよ」
≪そうしておやり。みなお前が来るのを楽しみにしていたからね≫

それじゃ、ちょっと行ってくる。
そう言い置いて、精霊の子達を連れ表へと出て行った。







翁登場の巻き。(←
正体は巨大な亀でした。
多分数千年は生きてるんじゃない?(…

↓補足。
精霊は他の場所で生まれることもありますが大概はこの里で生まれます。
ちなみに精霊は哺乳類みたいな生まれ方はしません。
ちょっと特殊です。
なので基本的に親はいません。
それからこの里、周囲を森に囲まれている上に結界が張られてたりします。

「ちびっ子は力が弱く危ないからのぅ」(by翁

里に魔物はいません。入れません。
人間も基本的に居ません。精霊に導かれた場合のみ入れます。
精霊は沢山居ます。力の強い子から弱い子まで選り取り見取り。(爆
レイナはこの里出身です。なのでみんなと仲が良い。
なぜこの里出身かと言うと、妊娠中の彼女の母親がこの里を訪れた時に偶々産気づいちゃったんです。
かなり大切な部分を端折りましたが。(ちょ
ちなみに彼女と精霊と、あとごく一部以外は知り得ないことです。


次回はくだらない話か、精霊の誕生する話でも書きたい。
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