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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

Dramatic Record ~Part 51~

「なーにやってんだ?」

固まる一同の後ろから、やけに明るい声が響いた。
思わず一同はギギギ…と油の切れた機械の音が聞こえてきそうなほど酷くゆっくりと声のした方を向き…瞬間、とてつもない後悔に襲われた。

(こ、こええええええ!!!)

一同は心の中で大絶叫。
彼らの視線の先には、にっこりとわらっているはずなのに背後に般若を従え目が笑っていないシュウの姿があった。

「あ、シュウ」

空気を読んでいないのかと思うほど暢気な声を発したのは先ず間違いなくシュウがああなった原因の一端を(半強制的に)担っているレイナだ。
レイナは手を握られたまま顔をシュウへと向け、ことりと首を傾げる。

「レイナ、何をしてるんだ?」
「何って、学園の案内」
「いや、そうじゃなくて。それは何だって訊いてるんだよ」

それ、と言って指差したのは未だに握られている彼女の手だ。

「ああ…」

視線を戻したレイナは黙り込む。

「なんでそこ黙るんだよ!?」と使徒たちの心が一つになったのは言うまでもない。

「あの」
「ん?」
「いつまで握っているつもりですか?」
「んー…」

言外に離してくれと言っているのだが、男性は離してくれる気が無いようだ。
この時点でシュウの片眉がピクリとはね上がり、青筋が一本浮かび上がった。

「そもそもなんで握ってるんですか」
「君が逃げてしまわないようにするためかな」

語尾にハートでもつきそうな声音だ。
この瞬間、普段は長いが事レイナが関係すると短くなると定評があるらしい今現在いくつ者青筋を浮かべ黒い笑みと共に般若を従えるシュウ青年の忍耐袋の緒がブツリと大きな音を立ててちぎれた。(そう、千切れたのだ!)
彼はややうつむき加減でつかつかと靴の踵を高らかに鳴らし2人へと歩み寄ると、ベリッと2人を引き剥がした。
そしてそのままレイナを自身の腕の中に閉じ込めて、

「レイナは俺の!誰にも渡す気はねぇ!!」

そう高らかに宣言した。
お題No.19 嫉妬







シュウ君、生徒たちの前で声高に言っちゃいました。
さてさて、女帝はどんな反応をするのか。
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