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刻の本

古びた本は 今も昔も刻(とき)を刻む。

Dramatic Record ~Part 60~

エリアル学園体育祭、それは優勝学科には素敵な特典があるとかで毎年熾烈な戦いがあるとかないとか。
とりあえず、突っ込んではいけない。
そんなこんなで毎年のごとく様々な手段を考えては実行し、捕まっては点を引かれるという裏舞台の話が存在していた。

「先生魔術科の生徒が怪我人に!」
「こらー!!」

救護エリアでは今年も医術科+教師VS不穏な行動を起こす生徒たちとの熾烈な戦いが起こっていた。
余談だが、医術科の生徒は総じて運動に対する体力がほとんどなく(医術に関しては凄まじいまでのスタミナを見せる)、体育祭には直接的な参加をしていない。
その代わり怪我人の面倒を一手に引き受けているので労を労う意味での特典があるらしい。

「捕まえたわよ!」
「ルリ先生お疲れ様です!」

生徒を捕まえるのは医術士にしては高い体力と見事な身体能力、そしてそれに伴う俊敏性を見せるルリの役目だ。
彼女は本日既に両手近くの生徒を捕まえていた。

「イツキちゃん、記録しておいて」
「はい」

こうして魔術科の減点は確定した。(減点数20点)


◆◇◆◇◆


『生徒教師見物のみなさん、会場ではこれから力比べが始まります!飛び入り参加も可能ですので気になる生徒は中央のエリアへお集まりを!!』

昼食時でもソラのテンションは変わらなかった。
ちなみにこの力比べ、米俵(10点)と大量の野菜の束(5点)を選び一定時間持ち上げるという内容だ。
米と野菜は商人からの善意で、点獲得をした生徒はそのままそれを貰える。
余った分は明日の打ち上げで使われるそうだ。
余談だが、力比べにちゃっかり参加していたレイナとシュウは、米俵のお持ち帰りを決定させた。


『生徒のみんなはお腹膨れたか!?トイレは行ったな!?午後の競技が始まるぜ!実況はこの俺、ソラの弟のリクだ!!』

午前のソラ&白九龍ペアに代わり大空を飛翔するのは、ソラの弟であるリクと黒く大きな身体の黒九龍(愛称をくーちゃん)だ。
リクは兄に負けず劣らずのテンションである。

『午後一番の競技はこれだ!『お手を繋いで二人三脚』!!ちなみにこれは体育委員の考えたタイトルのようです』

相変わらずふざけたタイトルだとみんなが思ったのは当然だろう。

「なんていうか、体育委員もはっちゃけたかったのね」
「でもはっちゃけすぎじゃ…」
「これはこれで面白いからいいと思う」
「よくないだろ」

半日飛び続けて今はぐっすり眠るちーを腕に抱いたレイナと、彼女を挟むようにして座った3人は苦笑している。
さすがに1日で何度も聞くふざけたタイトルは苦笑こそすれ始めのように驚くことはない。
回を重ねる毎にリュウオウの怒声も聞こえなくなってきた。(確認したところふざけたタイトルの半数はエンによるものだそうだ)

「あとの競技どれくらいある?」
「えっと今のがこれだからー…」

今日の分はあと少し。
明日もまだある体育祭に、明日も大変だと彼らは笑いあった。







二人三脚は仲の良い人と一緒に障害物を乗り越えましょう☆
1位の2人にはペアルックの何かをプレゼント。

さすがに1日中飛び続けるのは負担が大きいのでちーとくーはバトンタッチ。
ソラリク兄弟もまた然り。
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